早すぎる別れに、
何年たってもその現実を受け入れなきゃいけないけれど、
でも受け入れたくないこともあったはず。
本当は、父のいた場所をずっとこのままで…。という気持ちもあったでしょう。

一番の辛かったことは、お父様の残した物を整理することでした。
奥様は、ひとつひとつに手が止まり、
なかなか整理ができない…

でも、息子さんたちは歩みだします。

物は必要な分だけ残しておいて、
あとは思い出として覚えておくから…

でもね。
今回のテーマカラーもブルー。

テーマカラー「ブルー」の始まりは10年前のお父様の一枚の絵でした。
「その待合ホールに飾りたい絵がある」唯一お父様のこだわりは、
ロドリーゲの≪ブルードック≫という絵画。

そのブルーを基調に受付カウンターや診療室などをブルーにしました。

大きく間取りを変えた今回のリニューアルですが、
変わらないものが。
その絵画とショップネーム。そして青い受付カウンター。

お父様がこだわったブルー。

患者さんが不安の中、心を落ち着かせたブルー。

その絵画を見て、お父様の後を何とか守りたいと
何度も気持ちを奮い立たせ、無我夢中でやってきた5年。
父が守ってくれると感じれたブルー。

今回の工事で、待合スペースは、お客様との打ち合わせルームとなり、
診察室は事務所になりました。
お父様の思い出と共に息子さんの新たな門出のはじまりです。

「色々事務所を引っ越ししてきたけれど、やっぱりここが落ち着く」と。
その一言にこめられた思い。
これからの意気込みと、今まで駆け抜けて来たほっとしたほどけた気持ちと、
父が側にいる安心感と。いろんな意味のこめられた一言でした。